京都府で観光業の会社を設立・開業するには?必要な許認可と手順を行政書士が解説
京都府には、京都市内の寺社や歴史的な町並みだけでなく、宇治茶で知られる京都府南部、美山の里山、天橋立や伊根の舟屋がある京都府北部など、多彩な観光資源があります。
外国人旅行者向けのまち歩き、文化体験、食や日本茶をテーマにしたツアー、宿泊施設、旅行会社向けの手配業務など、さまざまな観光ビジネスを展開できる地域です。
一方で、「観光業」という名称の許可が一つ存在するわけではありません。
自社でツアーを企画するのか、ホテルや交通機関を手配するのか、観光ガイドだけを行うのか、宿泊施設や飲食店を運営するのかによって、必要な登録・許可は異なります。
特に京都市内では、宿泊施設や民泊について独自の厳しいルールが設けられています。物件を契約してから許可要件を満たせないことが判明すると、大きな損失につながりかねません。
この記事では、京都府で観光業の会社を設立・開業する流れと、事業内容ごとに検討すべき許認可を行政書士が分かりやすく解説します。
※この記事は2026年9月時点の制度をもとに作成しています。必要な手続きは、サービス内容、営業地域、契約方法、料金の受け取り方などによって異なります。
結論|会社設立の前に事業内容と許認可を決めましょう
京都で観光業を始める場合、最初に行うべきことは株式会社や合同会社の設立ではありません。
まず、次の内容を明確にする必要があります。
- 誰にサービスを販売するのか
- 何を料金に含めるのか
- 宿泊や交通機関を手配するのか
- 京都市内だけで行うのか
- 京都府北部や府外までツアーを実施するのか
- 自社で宿泊・飲食・送迎を提供するのか
代表的な観光事業と、検討すべき手続きは次のとおりです。
| 予定している事業 | 主に検討する手続き |
|---|---|
| 自社でツアーを企画し、旅行者へ販売する | 旅行業登録 |
| 旅行者のためにホテルや交通機関を手配する | 旅行業登録 |
| 特定の旅行会社の商品を代理販売する | 旅行業者代理業登録 |
| 旅行会社のためにホテル、バス、ガイドなどを手配する | 旅行サービス手配業登録 |
| 観光地を案内するガイド業だけを行う | 原則として旅行業登録不要。ただし手配内容に注意 |
| ホテル、旅館、簡易宿所を運営する | 旅館業許可 |
| 住宅を利用して民泊を行う | 住宅宿泊事業の届出 |
| 観光客へ飲食物を提供する | 飲食店営業許可など |
| 道路上でイベントや撮影を行う | 道路使用許可・道路占用許可など |
| 自社の車で観光客を有償送迎する | 道路運送法上の許可等を検討 |
サービスの名称を「文化体験」「現地サポート」「コンサルティング」などにしても、実際に旅行者のために宿泊や運送を手配していれば、旅行業に該当する可能性があります。
料金の名称ではなく、実際の契約関係とサービス内容から判断することが重要です。
京都府で考えられる観光ビジネス
京都府は、府内の観光エリアを「京都市」「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」「竹の里・乙訓」などに分けて情報発信しています。
地域ごとに、次のような観光ビジネスが考えられます。
京都市
寺社、庭園、京町家、伝統文化、工芸、食、酒、早朝・夜間観光などを組み合わせた観光ガイドや体験ツアーが考えられます。
一方、道路や公共空間での撮影、団体の誘導、車両の乗降などについては、交通や周辺住民への配慮も必要です。
お茶の京都
宇治市、宇治田原町、和束町などでは、日本茶、茶畑、歴史、食を活用した体験型観光やガイドツアーが考えられます。
飲食物の提供や食品販売を伴う場合は、食品衛生法上の営業許可等も確認します。
森の京都
亀岡市、南丹市、京丹波町などでは、美山のかやぶき集落、農業、自然、アウトドア、古民家などを活用した観光事業が考えられます。
市街化調整区域、農地、自然公園などに関係する場合は、都市計画法、農地法などの確認も必要です。
海の京都
天橋立、伊根、舞鶴、京丹後などでは、海、温泉、食、歴史、サイクリングなどを組み合わせた宿泊・周遊型の旅行商品が考えられます。
船舶、港湾、海岸などを利用する場合は、旅行業登録とは別の許可や施設管理者との調整が必要になることがあります。
竹の里・乙訓
向日市、長岡京市、大山崎町周辺では、竹林、歴史、工芸、食などを組み合わせた少人数制の体験ツアーが考えられます。
京都府で観光業の会社を開業する流れ
1.提供するサービスと料金の流れを整理する
まず、次の事項を書き出します。
- 顧客は一般の旅行者か、旅行会社か
- 国内旅行と海外旅行のどちらを扱うか
- 自社で旅行プランを企画するか
- ホテル、鉄道、バス、船舶などを手配するか
- 旅行者から旅行代金を受け取るか
- ガイドだけを提供するか
- 飲食、宿泊、送迎を自社で行うか
- 京都府内のどの地域で営業するか
- 大阪府、滋賀県、奈良県などもコースに含めるか
旅行業法上の登録が必要かどうかは、ウェブサイトに記載する名称ではなく、実際の取引内容によって判断されます。
事業計画書、利用規約、料金表、予約画面などを作成する段階で確認しましょう。
2.必要な旅行業登録の区分を決める
旅行業には、第1種、第2種、第3種、地域限定旅行業があります。
| 登録区分 | 主な業務範囲 |
| 第1種旅行業 | 国内・海外の募集型企画旅行を含む幅広い旅行業務 |
| 第2種旅行業 | 国内の募集型企画旅行を含む旅行業務 |
| 第3種旅行業 | 手配旅行や受注型企画旅行など。募集型企画旅行は一定地域に限定 |
| 地域限定旅行業 | 営業所の所在市町村と隣接市町村など、一定地域内の旅行 |
| 旅行業者代理業 | 所属旅行業者から委託された範囲の旅行業務 |
| 旅行サービス手配業 | 旅行会社のために宿泊、運送、ガイドなどを手配する業務 |
第1種旅行業は観光庁長官登録です。
京都府内に主たる営業所を置く第2種、第3種、地域限定旅行業、旅行業者代理業、旅行サービス手配業は、原則として京都府知事への登録申請となります。
3.ツアーの営業地域を確認する
地域限定旅行業は、「京都府内であればどこでも取り扱える」という登録ではありません。
原則として、営業所が所在する市町村と、それに隣接する市町村などの範囲に限定されます。
例えば、京都市内に営業所を置く地域限定旅行業者が、天橋立、伊根、美山、舞鶴などを含む募集型企画旅行を自由に実施できるわけではありません。
次のような旅行商品では、地域限定旅行業の範囲を超える可能性があります。
- 京都市と天橋立を巡るツアー
- 京都市と伊根の舟屋を組み合わせた旅行
- 京都市、宇治、奈良を巡る旅行
- 京都市と大阪市を組み合わせたインバウンドツアー
- 京都府北部を複数日にわたって周遊する旅行
実施予定のコースを地図上に示し、どの登録区分が必要かを会社設立前に確認しましょう。
4.株式会社か合同会社かを決める
観光業は、株式会社でも合同会社でも始められます。
株式会社は、取引先や金融機関に会社形態を説明しやすく、将来の資金調達や事業拡大を予定している場合に向いています。
合同会社は、株式会社より設立費用を抑えやすく、定款について公証人の認証が不要です。
ただし、旅行業登録を予定している場合は、会社形態よりも、基準資産額、営業保証金、旅行業務取扱管理者、営業所などの要件を満たせるかどうかが重要です。
資本金1円で会社を設立することは制度上可能ですが、旅行業登録、在留資格、融資、設備費、当面の運転資金まで考慮して決める必要があります。
5.営業所・店舗・宿泊施設の候補物件を確認する
物件選びでは、立地や賃料だけでなく、次の事項を確認します。
- 賃貸借契約上、事業利用が認められているか
- 許認可上の営業所として使用できるか
- 用途地域や建物用途に問題がないか
- 消防設備を設置できるか
- 管理規約で営業や宿泊が禁止されていないか
- 京都市の景観規制に対応できるか
- 看板や登録標識を設置できるか
- 外国人経営者の事業所要件を満たせるか
旅行業の営業所や在留資格「経営・管理」では、事業所としての実体が求められます。住所だけを利用するバーチャルオフィスでは、要件を満たせない可能性があります。
特に宿泊施設は、契約前に保健所、建築関係部署、消防署などへ相談しましょう。
6.定款の事業目的を決める
法人で旅行業登録を申請する場合は、定款と登記事項証明書に、予定する登録に対応した事業目的を記載します。
例えば、次のような目的です。
- 旅行業
- 旅行業法に基づく旅行業
- 旅行業者代理業
- 旅行サービス手配業
- 旅行業法に基づく旅行サービス手配業
将来、宿泊、飲食、物販、通訳、文化体験、イベント、観光コンテンツ制作などを行う予定がある場合は、その計画も踏まえて事業目的を設計します。
会社設立後に事業目的を追加すると、株主総会等の決議や変更登記が必要になる場合があります。
7.会社設立登記と開業後の届出を行う
定款、資本金、本店所在地、役員、事業年度などを決めた後、法務局で会社設立登記を行います。
行政書士は定款や許認可申請書類の作成を取り扱えますが、登記申請の代理は司法書士の業務です。自社で登記する場合を除き、必要に応じて司法書士へ依頼します。
会社設立後は、税務署、京都府、市町村への法人設立関係の届出も必要です。従業員を雇用する場合は、社会保険や労働保険の手続きも確認します。
8.許認可を取得してから営業を開始する
会社を設立しても、旅行業や宿泊業などの許認可が必要な事業を直ちに始められるわけではありません。
旅行業では、登録後に営業保証金を供託するか、旅行業協会へ弁済業務保証金分担金を納付し、所定の届出を行ってから営業を開始します。
登録前にツアーの参加者を募集したり、旅行代金を受け取ったりすると、無登録営業となる可能性があります。
ウェブサイト、SNS、予約ページを公開する時期にも注意しましょう。
京都府で旅行業登録を受けるための主な要件
旅行業登録では、主に次の条件を確認します。
- 定款と登記事項証明書に適切な事業目的があること
- 法令上の登録拒否事由に該当しないこと
- 営業所ごとに旅行業務取扱管理者を選任すること
- 登録区分ごとの基準資産額を満たすこと
- 営業保証金または弁済業務保証金分担金を用意できること
- 旅行業約款、料金表、事業計画を整備すること
- 事故発生時の処理体制を整えること
- 営業所としての実体を確保すること
基準資産額と営業保証金
主な登録区分の基準資産額と、新規開業時の最低営業保証金は次のとおりです。
| 登録区分 | 基準資産額 | 最低営業保証金 |
| 第2種旅行業 | 700万円 | 1,100万円 |
| 第3種旅行業 | 300万円 | 300万円 |
| 地域限定旅行業 | 100万円 | 15万円 |
旅行業協会の保証社員となる場合は、営業保証金の供託に代えて、原則として営業保証金の5分の1に相当する弁済業務保証金分担金を納付します。ただし、協会の入会金や会費等は別途必要です。
営業保証金等は基準資産額の計算にも関係します。「資本金を700万円にすれば第2種旅行業に登録できる」と単純に判断することはできません。
旅行業協会への加入方針と登録区分を決めてから、設立時の資本金を設計しましょう。
旅行業務取扱管理者の選任
旅行業者は、営業所ごとに1人以上の旅行業務取扱管理者を選任しなければなりません。
海外旅行を取り扱う営業所では総合旅行業務取扱管理者、国内旅行だけを取り扱う営業所では総合または国内旅行業務取扱管理者が必要です。
地域限定旅行業では、業務範囲に応じて地域限定旅行業務取扱管理者を選任できる場合があります。
資格者を採用する場合は、資格の種類だけでなく、常勤性、勤務実態、兼務の可否、定期研修の受講状況も確認します。
京都府への申請は予約のうえ持参する
京都府は、旅行業の新規登録について、書類を整えた後に事前予約を行い、観光室へ来庁するよう案内しています。郵送による新規申請はできません。
2026年9月時点における主な新規登録手数料は次のとおりです。
| 申請 | 手数料 |
| 旅行業の新規登録 | 23,560円 |
| 旅行業者代理業の新規登録 | 16,060円 |
| 旅行サービス手配業の新規登録 | 16,060円 |
このほか、会社設立費用、営業保証金、旅行業協会の費用、営業所の賃料、管理者の採用費用などが発生します。
観光ガイドだけなら旅行業登録は不要?
2018年の法改正により、全国通訳案内士や地域通訳案内士の資格を持たない方でも、有償で外国語による観光案内を行えるようになりました。
ただし、資格を持たない方は「全国通訳案内士」「地域通訳案内士」や、それらに類似する名称を使用できません。
観光地を案内するだけであれば、通常は旅行業登録を必要としません。
一方、次のようなサービスを行う場合は注意が必要です。
- 旅行者のためにホテルを予約する
- 鉄道、バス、船舶などを手配する
- 宿泊代や交通費を含む一括料金を受け取る
- 宿泊とガイドを組み合わせた商品を販売する
- 旅行会社のためにホテルや有償ガイドを手配する
契約内容によって、旅行業または旅行サービス手配業に該当する可能性があります。
京都市でホテル・旅館・簡易宿所を開業する場合
宿泊料を受けて旅行者を宿泊させる場合は、原則として旅館業法に基づく許可が必要です。
京都市内で旅館業を開業する場合は、用途地域、建築基準法、消防法、バリアフリー条例、景観規制などを確認します。
京都市では、旅館業法に基づく宿泊施設の新築、増築、用途変更などについて、地域との調和を図るための手続が定められています。
計画によっては、構想段階で次の手続きが必要です。
- 京都市との事前協議
- 計画地への標識設置
- 近隣住民等への説明
- 地域まちづくり組織への説明
- 説明状況等の京都市への報告
宿泊施設対策重点区域や地域まちづくり協議区域では、通常の地域と手続きが異なる場合があります。
「建物を借りて内装工事をしてから相談する」のではなく、候補物件と計画図面の段階で関係部署へ相談することが重要です。
京都市で民泊を始める場合
住宅宿泊事業法に基づく民泊は、年間の宿泊日数が180日以内に制限されています。
さらに京都市では、住宅宿泊事業について独自のルールが設けられています。
代表的な注意点は次のとおりです。
- 住居専用地域では、原則として1月15日正午から3月16日正午までしか営業できない
- 家主不在型では、現地対応管理者の駐在が原則必要
- 現地対応管理者は、徒歩約10分、道のりでおおむね800メートル以内の場所に配置する
- 近隣住民への事前説明が必要
- 2か月ごとに宿泊日数や宿泊者数等の定期報告が必要
- 消防法令、管理規約、賃貸借契約などへの適合が必要
住居専用地域では、年間180日よりも実質的に営業できる期間が大幅に短くなる可能性があります。
京都市は2026年から、住宅宿泊事業の定期報告義務に違反する事業者への対応を厳格化しています。届出後の運営体制まで整えておく必要があります。
京都市以外で民泊を始める場合
京都市以外の京都府内で住宅宿泊事業を行う場合も、府条例や市町村ごとの制限を確認しなければなりません。
京都府では、住居専用地域や学校等の周辺100メートル以内などについて、市町村ごとに実施を制限する区域・期間が定められています。
また、市街化調整区域で住宅宿泊事業を行う場合は、事前に所在地を管轄する土木事務所などへの相談が必要です。
京都市内のルールをそのまま府内全域へ当てはめるのではなく、物件所在地ごとに確認しましょう。
飲食・送迎・体験サービスを組み合わせる場合
飲食物を提供する場合
料理体験、日本茶体験、酒蔵ツアー、宿泊施設での食事提供などでは、飲食店営業許可などが必要になる可能性があります。
参加者自身が調理する体験でも、食材の保管、下処理、提供方法によって扱いが異なります。
未開封の酒類を持ち帰り用として販売する場合は、酒類販売業免許も検討します。
観光客を自社の車で有償送迎する場合
自家用車による有償の旅客運送は、原則として禁止されています。
「無料送迎」と表示していても、ツアー代金や宿泊料金に実質的な運送の対価が含まれている場合は、道路運送法上の問題が生じる可能性があります。
公共交通機関の少ない京都府北部や山間部で送迎を行う場合も、許可を受けたバス・タクシー事業者を利用する方法を含めて設計しましょう。
道路上でイベント・撮影を行う場合
道路上で観光イベント、撮影、看板・設備の設置などを行う場合は、道路使用許可や道路占用許可が必要になることがあります。
寺社、商店街、公園、河川敷などを利用する場合は、それぞれの施設管理者の許可も確認します。
外国人が京都で観光会社を設立する場合
外国人も日本で株式会社や合同会社を設立できます。
ただし、日本国内で会社を経営するために在留資格が必要な方は、会社設立とは別に「経営・管理」などの在留資格を検討しなければなりません。
在留資格「経営・管理」の許可基準は、2025年10月16日に改正されました。新規申請では、主に次の条件が問題になります。
- 日本国内に事業所を確保していること
- 経営する会社で常勤職員を雇用していること
- 事業に使用される財産の総額が3,000万円以上であること
- 経営者または常勤職員のいずれかに一定の日本語能力があること
- 申請者に関連分野の修士相当以上の学位または経営管理に関する3年以上の実務経験があること
- 新規事業計画について専門家の確認を受けること
京都府では、対象となる外国人起業家について、起業準備のための在留を最長2年間認める「スタートアップビザ」の制度も実施されています。
ただし、すべての観光事業が対象になるわけではありません。対象分野、事業の成長性、地域経済への効果などについて審査があります。
旅行業等の許認可が必要な場合は、スタートアップビザまたは在留資格の事業計画と、許認可申請の内容を一致させる必要があります。
京都で観光業を開業するときによくある失敗
地域限定旅行業なら京都府全域を扱えると思っていた
地域限定旅行業の範囲は、原則として営業所の所在市町村と隣接市町村などです。京都市から府北部へ向かうツアーでは、範囲を超える可能性があります。
物件を契約してから宿泊許可を確認した
京都市では用途地域、建築、消防、景観、バリアフリー、地域との調和に関する手続など、多方面の確認が必要です。
住居専用地域でも年間180日営業できると思っていた
京都市の住居専用地域では、原則として1月15日正午から3月16日正午までに営業期間が制限されています。
資本金を少なく設定し過ぎた
旅行業登録の基準資産額や営業保証金を考えずに会社を設立すると、設立直後に増資が必要になることがあります。
定款の事業目的が登録に対応していなかった
「観光事業」「コンサルティング業」といった抽象的な目的だけでは、旅行業登録前に目的変更が必要になる可能性があります。
登録前にツアーの募集を始めた
登録前にウェブサイトやSNSで参加者を募集したり、申込金を受け取ったりすると、無登録営業となる可能性があります。
京都府で観光業を開業する場合の準備手順
一般的には、次の順序で進めます。
- サービス内容と料金の流れを整理する
- 必要な許認可と旅行業の登録区分を確認する
- 営業地域とツアーコースを決める
- 旅行業務取扱管理者などの人員を確保する
- 資本金と営業保証金等を設計する
- 営業所・店舗・宿泊施設の候補物件を調査する
- 定款を作成して会社を設立する
- 京都府または所管行政庁へ申請する
- 保証金、約款、標識、料金表などを整える
- 登録・許可完了後に募集と営業を開始する
会社設立と許認可申請を別々に進めるのではなく、一つの開業計画として組み立てることが重要です。
京都の観光業開業に関するよくある質問
Q.京都で観光ガイドをするだけでも旅行業登録が必要ですか?
観光地を案内するだけであれば、通常は旅行業登録を必要としません。ただし、旅行者のためにホテルや交通機関を手配し、報酬を得る場合は旅行業に該当する可能性があります。
Q.地域限定旅行業で京都府全域のツアーを実施できますか?
原則としてできません。営業所の所在市町村と隣接市町村などに範囲が限定されます。予定するコースごとに確認が必要です。
Q.資本金1円で旅行会社を設立できますか?
会社設立自体は可能ですが、旅行業登録には基準資産額と営業保証金等の要件があります。登録区分を決めてから資本金を設計しましょう。
Q.京都府への旅行業登録を郵送で申請できますか?
京都府は、新規登録について、事前予約のうえ観光室へ来庁するよう案内しています。郵送申請はできません。
Q.京都市の住居専用地域で民泊を営業できますか?
営業できる場合でも、原則として1月15日正午から3月16日正午までに期間が制限されます。物件ごとに用途地域や条例、管理規約などの確認が必要です。
Q.京町家なら必ず宿泊施設にできますか?
京町家であることだけで、旅館業許可や住宅宿泊事業の届出が認められるわけではありません。建築、消防、用途地域、使用権原、管理体制などの確認が必要です。
Q.会社を設立してから相談してもよいですか?
相談は可能ですが、許認可が必要な観光事業では会社設立前の相談をおすすめします。資本金、事業目的、営業所を決定する前であれば、後から変更する手間や費用を抑えやすくなります。
まとめ|京都の観光業開業は地域と許認可から逆算しましょう
京都府は、京都市だけでなく、宇治、亀岡、美山、天橋立、伊根、舞鶴、京丹後など、地域ごとに異なる観光資源を持っています。
一方、広域ツアーでは地域限定旅行業の範囲を超える可能性があり、京都市内の宿泊・民泊事業には独自の厳しいルールがあります。
開業前に、特に次の点を確認しましょう。
- 誰にどのようなサービスを販売するのか
- 宿泊・交通機関の手配を行うか
- ツアーを実施する地域はどこか
- 必要な旅行業登録の区分は何か
- 営業所や宿泊施設が許可条件を満たすか
- 資本金と営業保証金を確保できるか
- 外国人経営者の場合は在留資格の条件を満たすか
大阪うぐいす行政書士事務所では、京都府内の旅行業、旅行業者代理業、旅行サービス手配業などの登録手続きをサポートしています。
詳しいサポート内容は「旅行業法務|旅行業・旅行業者代理業・旅行サービス手配業」をご覧ください。
「予定しているサービスに旅行業登録が必要か分からない」「京都市から府北部へ向かうツアーに必要な登録区分を知りたい」「会社設立前に資本金や定款を確認したい」といった段階でもご相談いただけます。
京都で観光業の会社設立・開業をお考えの方は、大阪うぐいす行政書士事務所のお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

